教授挨拶
伝統の中で、進化し続ける教室を目指して
100年以上の歴史を有する慶應義塾大学医学部皮膚科学教室は、日本ばかりでなく世界の皮膚科学の領域において、臨床面および研究面において大きな足跡を残してきました。教室が、長きに亘り高いactivityを維持できてきたのは、理想を高くもち切磋琢磨する数多くの先人たちを輩出する基盤を提供してきたからです。このよき伝統を継承するとともに、時代に応じてさらに発展するため、教室が「ひとを生かし、人を育てる」場であり続けることが重要と考えています。
私たちの教室運営の理念は、診療・教育・研究のいずれの分野においても国際的視野に立ち、無限の可能性を秘める若い皮膚科医が大きく羽ばたき活躍できる場を提供することです。ひとりひとりの個性を大切にし、多様性を重視し、長所を最大限伸ばすことができる環境を提供します。
慶應義塾大学医学部皮膚科学教授 天谷雅行
私たちの教室では、「皮膚で起こるあらゆることに対応できる」幅広い知識を有した高い臨床能力を有することが動の基盤となっています。5年間の専修医(後期研修)プログラムでは、大学病院で基礎を学ぶ、関連病院で臨床能力を磨く、大学病院にもどり若い専修医に教える、それぞれのステージを大切にしています。
日本ばかりでなく、アメリカ、ヨーロッパ、アジア各地からの留学生、訪問研究員とともに国際感覚を磨きながら研修を行っています。米国ペンシルベニア大学等とのレジデント交換プログラムも充実しています。最新のデジタル環境を整備し、オンラインで国内外との交流も頻回に行っています。
研究に興味がある方は、大学院に進学してレベルの高い基礎研究の機会もあります。横浜にある理化学研究所皮膚恒常性研究チームにおいて、興味ある研究をさらに深めることも可能です。臨床から得られる多くのヒントをもとに、最先端の基礎研究を展開しています。
皮膚という臓器をキーワードに、皮膚におこる様々な生命現象、疾患を起こす異常現象に魅せられたいろいろな人たちと、世界にひとつしかない教室を一緒に作っていきましょう。